ウィッキペディアを漁っていたら、興味深い内容を発見し、色々調べてみたらおもしろかったのでまとめて紹介。
海外言語を覚えるときに高脈文化、低脈文化を知っておくと勉強がさらにはかどる!
海外言語を勉強中の君にはかなり有益な情報なので、ぜひ最後まで見ていって欲しい。
海外言語を勉強している君にこんな経験はないだろうか?
海外言語、英語を勉強しているときに、日本語だったら短い文章で書けるのに英語だったら長い文章を書かなければならない。
日本語では主語が無くても伝わるのに、わざわざ「I am …」と「私は…」と書かなければならないのだろう。
なんでだろう?と。
これには、高脈文化と低脈文化というのを知ると「ふむふむ、なるほど!だからそうなのか!」と海外言語を勉強している君は超納得すると思う。
目次
高脈文化と低脈文化とは?
そもそも高脈文化と低脈文化とは何か?
世界に使われている言語は「高脈文化と低脈文化」と2つに分けることができる。
それぞれの違いは以下の通り。
高脈文化 | 実際に表現された言葉に表現していない部分も読み取り、相手が理解される伝達方式 |
低脈文化 | 実際に表現された言葉のみが伝わり、言葉にしていない表現は相手が理解しない伝達方式 |
※高脈文化、低脈文化の「高」「低」はどちらかが片方より優れている、劣っているということではない。
この違いがよくわかっていると海外言語を学習するときに意識が変わるであろう。
それぞれが属する言語
高脈文化の言語
- 日本語
- アラビア語
- ブラジル語
- 中国語
- フィリピン語
- フランス語
- ギリシャ語
- イタリア語
- インド語
- インドネシア語
- 韓国語
- ネパール
- ポルトガル語
- ロシア語
- スペイン語
- タイ語
- ベトナム語
- トルコ語
- など
低脈文化の言語
- 英語
- フィンランド
- ドイツ
- イスラエル
- ニュージランド
- スイス
- フィンランド
- 米国
- オーストラリア
- など
高脈文化と低脈文化のちょっと取り組んだ説明
ちょっと理解が難しいと思うので例題を出します。
あなたがスマホを使って佐藤さんに電話をかけたとき違う人が出てきたら、変わってほしいという意思を出すシーン。
日本語で「佐藤さんいますか?」と言いますね。
英語直訳すると「Is Mr.Satou there?」
英語では「May I speak to Mr.Satou ?」と言います。
日本語直訳すると「私は佐藤さんに話すことができますか?」
このように日本語で「佐藤さんいますか?」というシンプルな言葉で「私は話す」「あなたは佐藤さんへ交代する」「できるのか?」と言う風に相手に受け取らせることができます。
これが高脈文化の特徴です。
反対に、英語では低脈文化なので日本語のようにシンプルな言葉だけでは相手に伝わらない為、「May I speak to Mr.Satou ?」と「私は佐藤さんに話すことができますか?」と言う話す必要があります。
日本語から海外言語を勉強するとき
日本人が海外言語を学ぼうとするとき、まず最初に単語を覚えようとしますから、「りんご」だと英語では「apple」とのように日本語から英語へ変換を行います。
単語はそのまま変換しても特におかしな点はありません。
しかし文章となると日本語を英語にすると、とてもおかしくなります。
なぜなら高脈文化は曖昧でも相手に伝わるので、主語や動詞がなくても問題になることは少ないから。
そのような文化を持つ日本語を、そのまま、(全部言わないと伝わらない)英語へ変換をしようとすると、主語が無い為、誰が誰に話しているのか?わからなくなることがあり、英語が相手に伝わらないということが起こります。
海外言語の教科書では、相手に伝わる正しい表現で書かれています。しかし
しかし高脈文化に慣れた日本人では普段の考え方で教科書の中身を見るとなんでそうなるの!?と来ることがあります。
その「なぜ?」に気づかないまま海外言語を勉強すると「苦手だ」「自分には向いていない」という苦手意識を持ちます。
しかし、今回紹介している高脈文化と低脈文化を知っておけば、なぜそのような文章になるのかがちょっとわかるのではないだろうか?
低脈文化を持つ海外の人が日本語を勉強するとき
反対に面白いことに低脈文化の人が日本語を覚えて話すときに、余計な事を言ってしまう傾向がある。
その理由は低脈文化の特徴として、日本語のように「察する文化」が無いため、すべて相手に話さないと理解されないから、先ほど例題を出したとおり、
日本語では「佐藤さんはいますか?」という文章を、低脈文化の人たちは「私は佐藤さんという方に話すことはできないでしょうか?」という風に言ってしまう
なぜ海外言語は難しいのか?
日本教育では中学生から英語を学びます。しかしたくさんの人が学ぶのにかかわらず、英語が苦手だという人はかなり多い。
そこには高脈文化と低脈文化の違いがわかっていないという影響を多く及ぼしているのではないだろうか?
もちろん単語力も必要だが、以下の例のように高脈文化から低脈文脈へ変換する力も必要だということを学校や塾では教えてくれません。
- 高脈文化「佐藤さんいますか?」
- 低脈文化「私は佐藤さんという方に話すことはできないでしょうか?」
学校や塾ではとりあえず「そのまま覚えろ」と教えるだけです。
日本で行われる海外言語のテストは例文をそのまま覚えるだけで点数を取ることができるから。
高脈文化と低脈文化をしっかりと理解すれ海外言語に対する考えが変わるでしょう。
まとめ
以上が高脈文化と低脈文化を知っておくと海外言語の勉強がはかどる紹介でした。
要は「相手が話した言葉を察する文化を持つ国とすべて話さないと相手に伝わらない文化を持つ国の違い」ということですね。
英語は、日本語とは正反対の特徴を持つ、すべて話さないと相手に伝わることが難しい言語文化です。
英語は世界にある言語の中でも学習がかなり簡単な言語です。
日本語は世界にある言語の中でもトップクラスに難しい言語で、その難しい言語をペラペラとしゃべる日本人がなぜ英語ができる人は少ないのだろうか?
そこには今回紹介した「高脈文化と低脈文化」の特徴を理解していなく、日本語から海外言語への変換に慣れていないからということが大きいであろう