受験科目に小論文? 小論文ってなに?
大学入試の方法や受験する学校によっては、受験科目に小論文が設定されていることがあります。
受験する段階になって、初めて小論文を書くという学生は多いと思われます。
読書感想文と同じでしょ? あるいは、そんな難しそうなもの書けない、と思う人どちらもいるかもしれません。
しかし小論文はコツさえ覚えてしまえば、驚くほどスラスラと書けるようになります。
まずは独特な出題形式に慣れよう
小論文の問題用紙は至ってシンプル。書籍か何かの抜き出しのような長文が書かれているだけです。
これを読んで問題点を見つけ、それに対するあなたの考えを述べよ。という問いに答える試験というわけです。
何もない所から独創して小論文を作るわけではないので、その点は安心してください。
ここで身につけたいスキルは、何と言っても早く読むスキルです。
何も流行りの速読のように瞬間で読まなくてもいいので、何度か目を通しただけで文の流れを大まかにでも捉えられるようにします。
その時に役立つのが、「この長文のテーマは何か」を考えることです。
あらかじめ新聞やコラム、小論文の問題集(過去問)の文をたくさん読んで、読解力を高めておくのが非常にオススメです。
過去問については大学毎に難易度にそれほど差があるわけではありませんので、入手しやすい大学のものをいくつかやればいいでしょう。
また、文の中には「現状や問題点」など改善したほうがいいかもしれないようなことが述べられています。
特に「現状や問題点」は小論文を構成するうえで非常に重要なものですので、その部分は鉛筆で大きくカッコでくくっておくなどして見やすくしておきましょう。
小論文を書きながら論点がずれていないか見直しをするときに該当箇所をすぐ探せるので、時間のロスを防げます。
小論文の構成テンプレートはこれだ
小論文には、テンプレートとも言うべき理想的な構成が決まっています。その構成とは以下のとおりです。
「導入→問題提起→結論→理由と具体例(2,3個)→結論」
これに添って書けば、初心者でもそれなりに見られる小論文を書けるようになります。
導入でまずは読者に小論文を読ませようという気を引かせます。
問題文にあるのは我々の身近で起こっている内容が多いので、日常のことに結びつけて書くとやりやすくオススメです。
次の問題提起と結論では、導入部分に対して斬りこむような書き方をします。
「現状では○○されているが、果たしてそれが正しい(間違っている)のだろうか。私は○○と考える。」という風な書き方です。
そして次に具体例を挙げます。ここが一番書き手の個性と思考力が発揮される所です。
「1つめの理由はまず○○だ。例えば……」のように書くのがテンプレです。
説得力を上げるためにも、ここは2,3個ほど理由や具体例を挙げるのが望ましいです。
もし問題提起した部分が悪化(改善)したらどうなるのか、身近では(社会では)何が起こるのか、自分はその時どう感じるのかを想像してみましょう。
色々なことが考えられると思いますので、それを丁寧に一つ一つ書いていきます。
字数が原稿用紙の9割以上になった所で、最後に結論「ゆえに、私は○○と考える」と締めます。
以上が小論文構成のテンプレです。
これに添って書くだけで、初めてでもいかにも小論文らしい文章が書けるようになるのでやってみてください。
論文を書くことに慣れておく必要性とは?
晴れて大学に入学すると、レポートや論文を書くことは毎日のようにあります。
また、まだ早いと思われますが卒業論文も待ち構えています。
学生を大事にする大学では1年生の頃から練習のゼミがあって本格的な論文の書き方を教えてもらえます。
しかし受験の段階で論文に慣れて書き方を身につけておけば、周囲と差をつける大きなアドバンテージになります。
社会に出て意見を発表するときも、小論文の受験で鍛えた思考力は力になるはずです。
まとめ
以上、わかりやすく簡単な小論文の勉強法をまとめてみました。
初期の頃は、模範解答を模写してみるのも形に慣れるという意味ではいいでしょう。
後は日頃から何か見聞きしたら問題提起をしてみる、そう思う理由はこうだから、ということを習慣的に意識して考えるのも非常に効果的です。